FIJI珍道中 ⑤ターミナル脱出?
シドニー空港に到着して既に8時間! もう外は薄暗くなり始めている・・・
もうどこにも行くところはない。 シドニー空港のガイド本が書けるくらい隅々まで見た。
あとは飛行機に乗るだけなのに、肝心の飛行機が来ない・・・・
ふと時計を見ると17:00。 飛行機が着いてないのに17:30出発は絶対無理だ~
もう一度出発案内を見てみると・・・ あ~あ FJ910 18:00だとさ。 もうどうでもいいや。
頼むから1時間だけ入国させてくれ~ 空港からは出ないから。
フードコートも良さそうなお店もみんなセキュリティエリアの外にあることに気がついていた。
ダメとわかっていながら何度も入国カード出してみればよかったかな? ターミナルみたいに(笑)
どうにもならないので同じ便に乗る予定の人たちが集まる搭乗ゲート前で座って待つ。
かなりの人数だ。 見るからにフィジアンな人、インド系フィジアン、そしてオージー。
平日なのに小さな子供を連れた家族連れも結構いる。
日本人らしき人は・・・ 皆無だ。 うちだけ?
おっと日本人ダイバーらしきカップルがダイビンググッズを持って立っているぞ!
まぁどうでもいいのだが(笑)
みんな窓の外の滑走路を見つめて、次々に降りてくる飛行機を追っている。
何機も下りてくるが、ほとんどがカンガルーのマーク。
そのたびにため息が出る。 こりゃ来ないかも。
そう思ったとき、今までとは明らかに違う機体が降りてきた。
おおっ!エアパシフィックだ!!
やっと来た。これでプチターミナルから開放だよ。
皆さん急にニコニコしだした。 でも到着したのは17:30。
30分で清掃して出発できるわけがない。 また遅れるなぁ。 今日中に着けるかな?
大事なことを思い出した。 今日泊まるホテルに連絡入れていない!
搭乗予定の飛行機の便名は報告してあったが、勝手にキャンセルされちゃかなわん。
無料インターネットコーナーへ駆け込み、ホテルの予約課にメールを打つ。
メールアドレス書いてきておいて良かった。
今度はホントに英語で打たないといけない。 最初こそHelloの代わりにBula!なんて打ったりしてFIJI気分を出してみるが、そのあと詰まって時間がかかる。
え~い 適当だぁ。 とにかく遅れるけど予約はキープしてくれと書いて送信。
ちゃんと届くのか心配だけど仕方ない。
そうこうしているうちに、ゲート前に人が並び始めた。
やっと出発時間の案内があった。18:30出発だ。
でもどう考えても無理っぽい。 ここまで来たら1時間や2時間はどうってことない。
もうここで寝る心配もない。
余ったクーポンを消化するため、水、ジュース、お菓子をおつりがなくなるまで購入して搭乗に備えた。
18:30ついに搭乗だ。やっと空港の建物から出れる。
長くなっている列に並んだ。 ふと自分の前を見るとさっき見た日本人ダイバーらしきカップルだ。
でも、日本語話していない。 日本人は結局2人だけだった。
ところで、このカップルの男のほう、異常に臭い!
近くに寄ると うぉ~っ 鼻が曲がる~っ 息ができない。
徐々に列に隙間ができて広がっていく。 詰められない。
詰めろよって後ろのオージーファミリーに言われたらどうしよう・・・ 許してくれ~
窒息しちゃうんだよ。
我ながらなんでこんな人の後ろに並んだのかと後悔した。
でも無事に機内に乗り込むことができた。 あの人は反対側の列へ消えてくれた。
日本からナンディへの直行便はB767だが、こっちはB747-400とデカイ。
どうせガラガラなんだろうと思ったら、見る見るうちに席が埋まる。
エコノミーの後ろのほうの指定席に座ると、せ、せまい・・・
11時間前までファーストクラスのシートに座っていたのがウソのようだ。
4時間のフライトだから我慢我慢。 隣に誰も来ないと助かるのになぁ。まだ来ないぞ。
これはいけるかも。そう思ったと同時にオージーのお姉ちゃんがひとりやってきた。
プチターミナルのあとは4時間の缶詰か・・・
とりあえず、シドニーは脱出できる。
時刻は19:00 11時間も居てすっかり慣れ親しんだシドニー空港を離陸した。
FIJIまであと4時間。時差があるので到着は0:00。
FIJIって遠いね。 ゆっくり寝ようかな。
でも、その期待もすぐに裏切られることになるのだった。
そう、隣に座ったオージー姉ちゃんのせいで。
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