FIJI珍道中 22 ラストフライト②

Jimmyうみぶた

2005年07月19日 23:05


静かな機内には午前の眩しい光が差し込んでいる。
窓の外を見ると遥か下方に雲のじゅうたんが見える。 さて、今どこを飛んでいるのだろうか・・・

テレビのフライトナビを見ると、FIJIの西方沖を飛行中だ。
まだ、やっとFIJIの位置に戻ったところか・・・
そろそろ直行便利用の本隊も離陸したころかな?

そんなことを考えているうちに、CAさんに促され窓を閉める。
昼間なのに真っ暗だ。 夜中から行動している僕らにはとてもじゃないが起きていられない。
5分としないうちに、また眠っていた。

機内はとても乾燥しているので、寝たとはいえ喉が渇いてときどき目が覚める。
水を飲んでは寝て、また飲んでは寝て・・・ これを繰り返しているうちに今度はトイレに行きたくなる。

なんとか起きて用を足し、戻ってきたついてにぶらぶらと歩いてみた。
ビジネスクラスは、非常に人が少ないが、エコノミークラスは程よく埋まっていた。
こんな遠いのにエコノミーはつらいよなぁ。タダでビジネスに乗っていることはすっかり忘れてしまっている(笑)

ひととおり一周すると、空いている席に座ってくつろいだ。
すると、シンガポール人らしいケインコスギの顔をもっと丸くしたようなCAさん(ホントはもっとそっくりな人を何かの映画で見た記憶があるのだが、未だに名前が出てこない・・・)がやってきて、
「WINE飲むかい?」と聞いてきた。
このCAさん なかなかカッコいいのだ。

喉が渇いているのでちょうどいいと思い、「何があるの?」と聞いてみた。
すると、「こっちへおいで」とギャレーに連れて行ってくれた。
ギャレーではWINEの入っている戸棚を開けて、説明してくれる。
「これはニュージーランドワイン こいつは上物だよ。 かなりうまい。」
「これは白でシャルドネ。 ちょっと辛口ですっきりした味だ。」
「これは赤 カベルネ・ソーヴィニオン。」
結局、6種類くらい全部見せてくれた。

ニュージーランドワインがおすすめみたいだったが、ここはフランス産白のシャルドネをいただくことにした。

早速席について、コルクを開けてもらう。
まずは1杯 こりゃなかなかいけるぞ! JALよりも数段いいワインを載せている感じだ。
あっという間に1杯終了。

CAさん これはこれはと慌てて注ぎに来る。
喉の渇きとおいしさに、どんどんワインが入る。 うまいっ!

最初から眠いのと、酒がまわって眠くなったのが合体してもう意識がほとんどない。
ふと目が覚めたときグラスを見ると、ん? ワイン増えてる??
いや確かにさっきまでほとんど空に近い状態だったはずだ。

また、飲み干していねむり・・・するふりして細目を開けて様子を見ることにした。
しばらくすると、さっきのCAがワインのボトルを持って寄ってきたぞ!

ここですかさず目を開けると、ワインを注ぐところだった。
おおっ びっくりしたような素振りを見せながら、当然のようにワインを注いでくれた。
やっぱりそうだったのか(笑)

ウエルカムシャンパンの飲みっぷりから、こいつ飲めるぞと判断されたようだ。
どこまでやる気なのか楽しみになってきた。

こんなことを繰り返していつの間にか、ボトルのワインも2/3まで減っていた。
確か、コルク抜いて最初に飲んだのは僕だ。
他の人も飲んだのかもしれないが、この席の付近にいる人は、ほとんどが爆睡中。

ということは、僕がほとんど飲んだのか? もちろんうみとども飲んでいたが・・・
シンガポールCAさん 今度は、「もうこれだけだから飲みなよ」と どんどん勧めてくる。

よし、こうなったらボトル空けてやる!! それからはひたすら飲んだ。
気持ちよく空にしたら、さすがにCAさん 「すげ~~」 っと驚いてくれた。

あとから考えたら、このとき何もつまみなしだったのだが、チーズでももらえばよかったなぁ。
CAとのワインバトルは見事勝利で終わった。
しかし、もう飲みすぎた。 ここでブランデーなんか頼みたいところだったのだが、気がつくと次の食事が迫っていた。
この便2回目の食事は、軽食なのだが、内容はかなり立派だ。 なんとステーキまで選べる。(ステーキが軽食なところがすごい)

しかし、ここは和食にチャレンジしてみよう。
和食は、煮物、鳥肉などが揃って味付けも抜群だった。 しかし、もう食べきれない。
座りっぱなし、飲みっぱなしでは到底お腹に入るわけもなく、残してしまった。

もう食べれない、飲めない状態になって、このまま成田まで過ごすことになった。
シートを深く倒すと、お腹が苦しい・・・
ここまでお腹が張っているのは、さっきのワインが原因であることは明らかだ。

長いフライトはついつい飲んでしまうからいけない。

それでもなんとか、楽な体勢を取りながら成田へ向けてゆっくりと過ごす。
もう日本が近いぞ。

いよいよこの旅も終わりがやってきた。
徐々に高度を下げていくと、陸地が見えてきた。 銚子だ!
左に旋回すると霞ヶ浦が見えた。 ああ日本だ。
更に高度を下げ、滑るように成田空港に着陸した。

ニュージーランド航空 いいフライトだった。早速、お気に入りに追加。 JALより良かったような・・・

とうとう日本に戻ってきた。 いろいろあった6日間の旅も終わった。
いいことばかりではなかったが、今ではすべてが楽しい思い出に変わってむしろなつかしい。
今回遭遇したトラブルはこれからの旅行にはいい教訓になったような気がする。

もうどこへ行っても、大丈夫! そんな自信がついた旅になった。
多くのひとと出会いも楽しかった。
臭い兄ちゃん、オージー姉ちゃん、カピラマさん、エピ、インド系・・・ 
みんな今どうしているんだろうか? ホントにありがとう!
そんな気持ちで振り返ったFIJIの旅 これでおしまいです。

長い長い旅行記を読んでくれたみなさまにも感謝!!
そして、この旅のきっかけを作ってくれた、T&Cのおふたりにも感謝したいと思います。
現地で一緒に行動してくれた本隊のみなさまもありがとう!

FIJI珍道中 22回で完。




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